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事業内容

事業内容について

里親リクルート研修

本研修の主な対象は、里親登録者数向上を目指す自治体や関係機関の方々です。
「デザイン思考」を学びながら、効果的な里親リクルート施策の特定・立案方法について実践的に検討していきます。「デザイン思考」は、当事者の視点に立って問題を解決する有効なツールとして、公共サービスの設計などでも広く用いられている手法です。

本研修は、座学とグループワークを組み合わせたワークショップ形式で行われ、潜在的な里親候補者が、実際の里親登録に至るまでにはどのような障壁があり、各障壁を解消し里親登録数を増やすためにはどのような施策が求められるのかについて、各機関の現状も踏まえ、具体的に検討を行っていきます。

この研修は3つのパートで構成されています。
  1. 導入編:
    オンライン、1時間程度、無料
    デザイン思考を用いた里親リクルート施策の特定・立案プロセスのご紹介
  2. 基礎編:
    対面で3時間程度 <研修費用はお問い合わせください>
    デザイン思考を用いた里親リクルート施策の特定・立案を体験するワークショップ
  3. 実践編:
    計3日間(1日目:オンライン1時間、2・3日目:対面で各4時間) <研修費用はお問い合わせください>
    里親リクルートに関するご自身の自治体・地域の課題分析を踏まえた、より具体的な施策案の実行立案まで並走支援

フォスタリング・アセスメント研修

里親申請時のアセスメントは、その後のマッチング、里親養育につながる非常に重要なプロセスです。早稲田大学社会的養育研究所では、2020年よりフォスタリング・アセスメントの検討委員会を開催し、イギリスのフォスタリング・アセスメントを参考に日本でも調査を行い、フォスタリング・アセスメント・フォーム及び、そのフォームの使用法について調査研究を行い、1つの提案としてのフォスタリング・アセスメント・フォームを作成しました。
この研修では、フォスタリング・アセスメントの質の向上と、作成したフォスタリング・アセスメント・フォームの使用法について学ぶ機会を提供します。

研修には以下の内容が含まれます。
  • フォスタリング・アセスメントとは
  • フォスタリング・アセスメントのコンピテンス
  • 各項目の説明
  • ロールプレイ

スキル・トゥ・フォスター ファシリテーター養成講座

スキル・トゥ・フォスターとは新規里親申請者が里親になるための準備をするための、イギリスのフォスタリング・ネットワークが開発したコースです。
ファシリテーター養成講座では、里親申請者に、里親養育の情報についてのディスカッションや考察、他の参加者とのアイデアや見解の共有の機会を含む学習機会を通じて、里親の養育についての理解を深める機会を提供します。

スキル・トゥ・フォスターは 里親希望者に向けた下記の6つのセッションで構成されています。またお子さんのいる方のために、実子のためのセッションが別に用意されています。
セッション1:里親は何をするのか
セッション2:アイデンティティとライフ・チャンス
セッション3:周囲との協働
セッション4:子どもの理解とケア
セッション5:安全な養育
セッション6:移行 
セッション7:私の家が里親家庭になる

また、ファシリテーター養成講座後は、スキル・トゥ・フォスターが適切に実施され、定着するようにフォローアップを行います。

設立コンサル

このコンサルテーションの対象となるのは、里親支援センターやフォスタリング機関として事業を始めたいと計画されている組織・団体の方々です。
里親養育の質量向上に貢献するために事業を始めたいという熱意や希望があっても、「何から始めてよいのかわからない」「とりあえず準備を始めてみたけれど行き詰ってしまった」、あるいは事業者になるまでの道のりで前進がみられない等、事業設立(事業開始)までの課題・問題について、事業設立の経験者が共に考え支援します。

都道府県、政令市、そして中核市との協議や求められる役割は地域によって異なります。一方で、里親養育の質量向上はどの自治体にとっても共通のニーズです。そのニーズに応えたい、そしてなにより子どもの健やかな育ちに貢献できる里親養育実現のソーシャルワーク機関を設立したいとお考えの組織・団体の方々に向けて、リモートや対面を通して、支援者が共に目標を達成するための課題や障害の把握、行動提案、行動計画策定、進捗確認と検証等行い、設立に向けて前進できるようその組織・団体を支援します。
期間は年度内〇月~〇月、組織・団体様の状況によって異なりますが、リモートや対面での支援回数は5回~7回となります。

既に自治体から事業内容等を示されていて事業開始の見通しが立っている組織・団体の方よりも、これから事業設立をめざす組織・団体の方々、自治体と協働関係を築きながら事業設立を進めたい組織・団体の方々にとって効果的な支援となります。

※設立コンサルの支援を受けられる団体数には限りがあります。お申込者多数の場合、当法人内で選考させていただきます。

ネットワーク構築事業

人材のネットワークを構築することで、里親や養親とともに家庭養育を支え、子ども達の家庭での育ちを保障できるよう、家庭養育の普及啓発、情報共有、相互支援をサポートいたします。
最新の研究成果に基づく支援プログラムの提供、情報ネットワーク、相互支援が実現できるような人材ネットワークの構築を目指します。

里親支援機関の第三者評価事業

里親支援機関の第三者評価は、こどもの最善の利益の実現のために、里親養育のもとで育つこどもの権利擁護を図り、こどもの健やかな育ちを保障する養育と支援の質を向上させることを目的としています。
「こどもを中心として、サービスを捉えること」を基本的原則とし、これまで以上にこどもの視点を大切にしたサービスの品質を、第三者評価を通じて向上させていくことが重要であると考えます。
評価の主な構成は以下のとおりです。

第I部 里親支援センターの運営・体制
第II部 児童相談所と里親支援センターのパートナーシップ
第III部 里親支援センターの業務の効果的な実施
第IV部 チーム養育の充実
第V部 里親養育のもとで育つこどもの経験

本調査には以下の項目を用い、専門家による評価を実施し、報告書を作成、提出いたします。
  • 機関全体による自己評価の実施
  • こども・里親へのアンケート調査の実施
  • 訪問調査
    • 里親支援機関および児童相談所等の関係機関への聞き取り調査
    • こども・里親へのインタビュー調査の実施

広報・啓発事業

広報活動では、家庭養育支援機構が行っている様々な研修、活動の内容をお知らせしつつ、里親などの現状報告、さらに里親養育にかかわっている方々、当事者の方々の声を伝えていきたいと考え、以下のことをすすめていきます。

  • 家庭養育支援機構が行っているリクルート研修、アセスメント研修、登録前研修、そして設立コンサル、第三者評価など様々な活動を報告
  • 里親養育などに関連するデータや記事などを発信
  • 里親養育などにかかわる方々、当事者の方々の声を取材して伝える
  • 関連のイベントやサロンを新たに企画、実施
  • そのほか、広く啓発活動を行う

QPI展開事業

QPI展開事業は、アメリカのQPIの理念と手法を日本に導入し、質の高い家庭養育環境を実現するためにQPIの展開を目指します。

QPI(Quality Parenting Initiative)は、子どもの視点を重視した養育環境の質向上を目的としたプログラムです。日本での展開に向け、QPIの原則を翻訳・適応し、パイロット自治体との協働により地域モデルを構築していきます。また、QPIに必要な研修資料等の翻訳を行い、養育者・行政担当者・支援機関職員を対象にした研修・ガイドラインの整備を進める予定です。

企業連携・協働事業

企業連携・協働事業では、企業と連携し、社会全体で里親養育、里親制度を支える環境づくりと啓発活動を推進する事業です。

家庭養育の推進、里親登録数等の増加のためには、企業との連携や協働が不可欠となってきます。日本国内での実態を調査して、イギリスのフォスタリング・ネットワークの、フォスタリング・フレンドリー・企業プログラムを参考にしながら、里親数や委託数の増加に向けて企業と連携、協働を行っていきます。また連携して啓発活動を行うことで里親制度の理解を高めていきます。

里親マッチング調査事業

里親マッチング調査事業では、里親と里子の適切なマッチングを実現するため、現状の課題をヒアリングし、実践的なマッチングの在り方の構築を目指します。

全国の自治体・機関におけるマッチングの方法・基準・プロセスを調査し、マッチングの好事例から学ぶことで、評価基準と判断材料を体系化する。また、調査の後は、結果をもとに、アセスメント後のより適切なマッチングとなる研修プログラムを作成し、里親支援関係者に提供する。

専門里親研修

専門里親研修では、虐待や障がいなど、特別な支援が必要な子どもを養育する専門里親に対し、高度な知識と実践力を育成する専門里親の在り方を検討し、効果的な専門里親研修を目指す。

現在実施されている、専門里親研修を元に、専門里親に求められる知識・技術・あり方を整理し、専門里親に必要な知識と技術の提供を行う専門里親研修を実施するための準備を行う。研修の内容については専門里親に関する国内外の研修を参考にしたカリキュラムを作成し、いずれ機構で専門里親研修を実施する予定です。

調査研究事業

調査研究事業では、家庭養育推進に必要なエビデンスを蓄積し、各事業やその他実践支援の根拠となる知見を蓄積する。

家庭養育に関する国内外の動向、里親制度の運用実態、里親支援センターなどの里親支援機関、養育の質に関する調査を実施する。必要に応じて学術機関と連携し、定量・定性両面から分析を行い、効果的な事業の推進、また制度改善や研修設計へのフィードバックを提供する。